公演詳細
名探偵ポワロ~ブラックコーヒー~
「ブラックコーヒー」は、1930年12月8日ロンドン、スイスコテッジのエンバシー劇場で初演された。アガサ・クリスティーが初めて書いた戯曲である。その2年前に、小説の「アクロイド殺し」が「アリバイ」というタイトルで、他の劇作家によって脚色され上演されたが、クリスティーの意に沿わず、自ら初めて戯曲として書き下ろした。舞台はロンドン郊外の科学者クロード・エイモリー卿の邸。エイモリー卿が発明した原子爆弾の化学式が盗まれたという設定で始まる。実際にもこの時代、ドイツを始めヨーロッパの列強国は大量破壊兵器として、新型爆弾の研究に血眼になっていた。イギリスの物理学者アーネスト・ラザフォードは、原子核反応を世界で初めて人工的に起こすことに成功、1908年にノーベル化学賞を受賞し、その後「原子物理学の父」と呼ばれた。しかし、まだ原子爆弾の発明にまでは至っていなかった。クリスティーは、このラザフォードをエイモリー卿のモデルにしたと思われ、芝居の中で、原子爆弾の発明者と化学式をこの世から抹殺した。しかし、その15年後の1945年、原子爆弾は日本の上空で現実のものとなった。(演出家の言葉より)
スタッフ
作 | アガサ・クリスティー |
翻訳 | 保坂 磨理子 |
演出 | 佐竹 修 |
ストーリー・解説
名探偵ポワロ 登場
ロンドン郊外に居を構える
著名な科学者エイモリー卿の邸で行われた
平穏な晩餐会
食後のコーヒータイム
卿が意外な事実を明かし
来客たちに異様な緊張感がはしる
「邸内にいる何者かが夕食前に金庫から極秘書類を盗み出した
今から部屋の灯りを消している間に書類を返せば 罪には問わない」
しかし再び灯りがついた時 卿は息絶えていた
混乱のさなか
卿が書類の捜索を緊急依頼していた
名探偵ポワロが到着
大勢の前で卿の死を演出した大胆な犯人は・・・?
出演者
ヒストリー
★2009年1月~2月
「名探偵ポワロ」~ブラックコーヒー~
作:アガサ・クリスティー
演出:佐竹 修
翻訳:保坂 磨理子
出演:三波豊和、内海光司、片岡暁孝、山崎美貴、木嶋守立、川口啓史、平田朝音、藤原啓児、伊藤 順、池田 良、秋山実希、茜澤茜、倉石功
博品館劇場(東京)
「名探偵ポワロ」~ブラックコーヒー~2013公式サイト (三越劇場)